「医療事務どうやって勉強したらいいですか?」
・転職を考えている異業種の方
・医療機関で働いている方
どちらの方からもよくいただく質問です。
先日こういったツイートをしました。
おはようございます。
本日はよくいただくご質問から。
「医療事務ってどうやって勉強したらいいですか?」
勉強方法はいくつかあります。
一番良いのは、
「ちゃんとわかってる人に教えてもらうこと」
ですが、
それが難しい。このあたりブログで解説したいと思います。#医療事務
— すずき先生@次はビジネス実務法務検定3級 (@manabuyosuzuki) April 23, 2020
今回はこちらについて解説します。
この記事の内容
- 医療事務に興味がある方
- もっと医療事務を勉強したい方
- 現在の医療事務の仕事に不安や疑問を感じている方
現役医療事務講師のすずきです。
現在も医療機関での仕事に携わりながら講師をしています。
医療事務を仕事にしてから20年以上経過し、
教え子は700人を越えました。
現在は様々な医療機関でお仕事をさせていただいておりますが、
私自身医療機関の職員だった時代があります。
この記事を読めばこれから勉強してみようかな?と思う方の疑問を解決できます。
医療事務はどうやって勉強するのが良いか
ツイートにもあるように、
「ちゃんとわかっている人に教えてもらう」
ことが一番だと思います。
・現場での実務について
・医療について
・医療機関ごとの違いについて
・わからない人のわからないことや考え方
・診療報酬請求について
上記について理解していることが望ましいでしょう。
質問でいただく「医療事務」というのは、
受付対応などではなく、
上記にもあります診療報酬請求を指しています。
患者さんに対して行われた診療行為(処置や検査など)は、
厚生労働大臣に定められた金額(点数)を元に計算を行います。
患者さんはそれぞれの保険証の負担割合に応じて、
かかった金額の1割~3割を窓口で支払っています。
(負担がない場合もあり)
残りの分については保険者(患者さんが保険料を納めている機関)から医療機関に支払われます。(実際には審査支払機関からの支払い)
これが診療報酬です。
保険者へは月ごとに毎月請求を行っています。
この際に作成する請求書が「診療報酬明細書」通称レセプトと呼ばれるものです。
私は診療所、中規模医療機関、公立病院での医事課の職員経験をもち、
現在はフリーランスで様々なサポートを行っています。
サポート内容は多岐に渡りますが、
現場で実際に業務を行ってスタッフを教育したり、
医師や看護師との橋渡し役になることもあります。
また、定期的な勉強会を行いながら、
現場スタッフと一緒に業務改善や医療事務スキルの向上を行うこともあります。
では、
なぜ「ちゃんとわかっている人に教えてもう」ことが良いのか解説していきます。
なぜちゃんとわかっている人に教えてことが良いのか
独学では難しい
診療報酬請求については書籍も豊富に販売されていますので、
独学でも勉強することもできます。
しかし、独学ではなかなか難しいでしょう。
厚生労働大臣により決定されている金額の計算については、
医療について全くわからないとイメージすることが非常に難しいです。
医療保険についても理解していることも必要になります。
通信教育もありますが、
途中でつまずいてしまい挫折された経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
医療機関ごとのやり方がある
決められた計算方法がありますが、
実際には医療機関ごとのやり方やルールがあります。
医療機関ごとのルールでなぜそうなっているのかよくわからないままに続けられているものも多いです。
見直しがなされず、
なんとなく継続されていることって、
他の職業でもありがちです。
未経験・未資格者が多い
医療事務という職業に就くにあたって、
資格は必要がありません。
そのため、未経験・未資格の方が多いことも特徴です。
どんな職業でも最初は未経験なので、
これ自体は問題ではありません。
未経験者が多いために、
・診療報酬の計算間違い
・窓口対応でのクレーム
・待ち時間が長くなる
といった問題に繋がっています。
実際の医療事務
医療について知る
実際に働いている方でも、
実際に行われている診療行為や病気、からだについてわからないという場合も多いです。
診療報酬はこれらの知識が必要です。
実際にカルテを見たり、
医師や看護師、多職種の方と話しながら勉強しています。
私自身もまだまだ知らないこと、勉強不足を感じることはあります。
実際に医師や看護師の方に質問したりすることもしばしばです。
人材不足
医療機関にもよりますが、
人材不足を感じている医療機関は多くあります。
その理由は、離職率が高く人が定着しないということがあげられます。
人が定着しなければ、
人材への教育を行っていくこともできません。
離職理由は様々ですが、
・給料が安い
・残業が多い
といった理由は上位に入っているでしょう。
地域による差はあるものの、
様々な求人広告を見ると企業の事務職より月給が安いことが少なくありません。
レセプト請求のための残業がかなり多い医療機関もあり、
これも離職理由となります。
まとめ
「医療事務どうやって勉強したらいいですか?」
この質問には「ちゃんとわかっている人に教えてもらう」ことが答えです。
医療事務は幅広い知識が求められる職業ですが、
その範囲は医療機関ごとに異なります。
また、その医療機関ごとの”やり方”があり、
それを覚えて学んでいくことになります。
実際には離職率が高い医療機関も多く、
人材教育を十分に行うことができないまま業務をこなしていることもあります。
その結果、未経験者が多くなり、
クレームや待ち時間に繋がることもあります。
こういった状況、
そして基本となる診療報酬請求に関する理解がある方に教えてもらうことが一番です。
専門学校、通信教育、独学、
様々な方法で勉強することは可能ですが、
決して一人で勉強するだけではなく、
コーチとなる存在が必要です。
・学校の先生
・職場の上司や先輩
・職場の多職種の人々
・医療事務の実務に就いている人
コーチとなる人を是非探してみてください。
医療事務を勉強してみたい。
勉強を挫折してしまった。
就職したけれど難しくついていけない。
といった医療事務のお悩みのご相談を受けております。
また、個別の講義も行っております。
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